書式
savelog [-m mode] [-u user] [-g group] [-t] [-p] [-c cycle]
[-l] [-j] [-J] [-1 .. -9] [-C] [-d] [-l] [-r rolldir] [-n]
[-q] [-D dateformat] file ...
説明
savelog
コマンドは、古いファイルのコピーを保存し、オプションで圧縮を行います。file
の古いバージョンは、以下のように名前がつきます。
file.<number><compress_suffix>
<number> は版番号です。0
が最も新しくなります。版番号が
> 0 の場合、-l
を指定して抑制しない限り圧縮します。版番号
0 は、プロセスがまだ I/O
のために開いている可能性があるため、圧縮しません。ファイルを
cycle
版までしか保存しません。
ファイルがまだ存在せず、-t
を与えられると、ファイルを生成します。
ファイルが存在し、ファイルの長さが
0
バイトより大きい場合、以下のアクションを実行します。
- 1)
- 版番号ファイルを循環します。版
file.2 を版 file.3
に移動し、版 file.1
を版 file.2
に移動する、などのようにします。最後に版
file.0 を版 file.1
に移動し、file
を削除します。圧縮名・非圧縮名ともに
-l
に関係なく循環します。見つからない版ファイルは無視します。
- 2)
- -l
を与えられた場合、新しい
file.1
は圧縮されます。このとき
-m, -u, -g
の各フラグにより、その対象が変更されます。
- 3)
- メインの file を file.0
に移動します。
- 4)
- -m, -u, -g, -t, -p
の各フラグが与えられた場合、そのフラグに該当する空の
file
を生成します。-p
フラグの場合、以前と同じ所有者、グループ、パーミッションで生成します。
- 5)
- 新しい file.0 を -m,
-u, -g
の各フラグに応じて変更します。
オプション
- -m mode
- ログファイルを mode に
chmod します。-t
を暗示します。
- -u user
- ログファイルを user に
chown します。-t
を暗示します。
- -g group
- ログファイルを group に
chgrp します。-t
を暗示します。
- -c cycle
- ログファイルの保存する版を
cycle までとします
(デフォルト: 7)。cycle は
2
以上でなければなりません。
- -t
- 新しいログファイルを生成するよう
touch します。
- -l
- ログファイルを圧縮しません
(デフォルト:
圧縮する)
- -p
- ログファイルの所有者、グループ、パーミッションを保持します。
- -j
- gzip に代えて bzip2 で圧縮
- -J
- gzip に代えて xz で圧縮
xz で
強度オプションを与えない場合、xz
はデフォルトで物理メモリ量をベースに判断します。xz
は、圧縮レベルを高めるために、非常に大きなメモリが必要なことに注意してください。
- -1 .. -9
- 圧縮強度やメモリー使用量
(デフォルト: 9、xz
除く)
- -C
- 強制的な循環ログファイルの一掃
- -d
- 循環に標準日を使用します。
- -D dateformat
- override date format, in the syntax understood by the date(1)
command
- -r
- ファイルの循環をする際に
. に代えて rolldir
を使用します。
- -n
- 空ファイルを回転しない
- -q
- 静かに
バグ
プロセスが file.0
にまだ書き込んでいる間に、savelog
が file.1
に移動して圧縮すると、データを失うことになります。
翻訳
倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp>, 2012
Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>