名前
update-passwd - /etc/passwd, /etc/shadow, /etc/group
の安全な更新
書式
update-passwd [options]
説明
update-passwd
は、実行中の Debian
システムにある /etc/passwd,
/etc/shadow, /etc/group
の更新を行います。現在のファイルと
base-passwd
パッケージにより配布されたマスターコピーを比較し、グローバルシステムレンジ
(0–99)
のエントリをすべて更新します。
オプション
update-passwd は、通常の GNU
コマンドライン構文を受け付けます。
長いオプションは、ダッシュ
(‘-’) 2
個で始まります。
- -p, --passwd-master=FILE
- passwd
データベースのマスターコピーとして
FILE を使用します。
デフォルト値は
/usr/share/base-passwd/passwd.master です。
- -g, --group-master=FILE
- group
データベースのマスターコピーとして
FILE を使用します。
デフォルト値は
/usr/share/base-passwd/group.master です。
- -P, --passwd=FILE
- システムの passwd
データベースとして
FILE を使用します。
デフォルト値は
/etc/passwd です。
- -S, --shadow=FILE
- システムの shadow
データベースとして
FILE を使用します。
デフォルト値は
/etc/shadow です。
- -G, --group=FILE
- システムの group
データベースとして
FILE を使用します。
デフォルト値は /etc/group
です。
- -s, --sanity-check
- 整合チェックのみを行い、他には何もしません。
- -v, --verbose
- 処理内容の詳細を提供します。2
個目の -v で、
さらに詳細になります。
- -n, --dry-run
- 何もしませんが、何をしようとしているかを表示だけ行います。
- -L, --no-locking
- アカウントデータベースをロックしません。
これはデバッグ用にのみ使用するようにしてください。
繰り返しますが。本当に必要なとき以外は、使用しないでください!
- -h, --help
- update-passwd
の使用法のまとめを表示します。
- -V, --version
- バージョン番号を表示します。
環境変数
- DEBIAN_HAS_FRONTEND
- If this environment variable is set and the --dry-run flag was not
given, update-passwd uses debconf to prompt for whether to make
changes. Each proposed change will produce a separate prompt. User or
group removals, UID or GID changes, and home directory changes will be
asked with high priority. User or group additions and shell changes will
be asked with medium priority. Questions about whether to move entries
above the NIS compat inclusion entry or whether to change the GECOS of a
user are asked at low priority.
バグ
現在のところ、update-passwd
は shadow
ファイルの検証を行いません。
passwd のエントリが shadow
にもあるか
(その反対も)、
またパスワードが両方のファイルにないかチェックするべきです。
著者
Wichert Akkerman <wakkerma@debian.org>
このプログラムは
Debian
プロジェクト用に作成されました。
著作権は Wichert Akkerman (1999–2002)
と Colin Watson (2002, 2003)
にあります。 GNU General Public License
の第 2
版により頒布されています。
翻訳
倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp>
Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>