MSYNC(2) | Linux Programmer's Manual | MSYNC(2) |
msync - ファイルをマップしたメモリーと同期させる
#include <sys/mman.h>
int msync(void *addr, size_t length, int flags);
msync() は mmap(2) を使ってメモリーにマップされたファイルの、 メモリー上のコピーになされた変更をファイルシステムに反映させる。 この関数を使用しないと、 munmap(2) が呼び出されるまで変更が書き戻される保証はない。 より正確には、ファイルのうち addr から始まり長さ length のメモリー領域に対応する部分が更新される。
flags 引数にはビット MS_ASYNC, MS_SYNC, MS_INVALIDATE を設定することができるが、 MS_ASYNC と MS_SYNC を同時に指定することはできない。 MS_ASYNC は更新を予定に組み込むことを表し、呼び出しは直ちに返る。 MS_SYNC は更新を要求し、更新が完了するまで待つ。 MS_INVALIDATE は(たった今書き込んだ新しい値でマッピングを更新することができるように) 同じファイルに対する他のマッピングを無効にすることを要求する。
成功した場合、 0 が返る。エラーの場合、 -1 が返り、 errno が適切に設定される。
POSIX.1-2001.
この関数は Linux 1.3.21 で導入されたが、 ENOMEM ではなく EFAULT が使われていた。 これは Linux 2.4.19 で POSIX における値 ENOMEM に変更された。
msync() が使用可能な POSIX システムでは _POSIX_MAPPED_FILES と _POSIX_SYNCHRONIZED_IO の両方が <unistd.h> で 0 より大きい値に定義される。 (sysconf(3) を参照すること。 )
POSIX では MS_SYNC と MS_ASYNC のいずれかは必ず flags に指定しなければならないとされており、 実際にこれらのフラグのいずれかを指定しなかった場合 msync() が失敗するシステムもある。 しかし、 Linux ではこれらのフラグのいずれも指定せずに msync() を呼び出すことができ、 その場合の動作は (現在のところ) MS_ASYNC を指定した場合と等価である。 (Linux 2.6.19 以降では MS_ASYNC は実際には no-op (何もしない命令) である。 これはカーネルが正しく dirty ページを追跡し、必要に応じてストレージにそれらをフラッシュするからである。) Linux の動作に関係なく、アプリケーションの移植性を考慮し、将来も確実に動くようにするには、 MS_SYNC か MS_ASYNC のいずれかを必ず flags に指定するようにすべきである。
B.O. Gallmeister, POSIX.4, O'Reilly, pp. 128-129 and 389-391.
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2014-04-20 | Linux |