PTHREAD_SETNAME_NP(3) | Linux Programmer's Manual | PTHREAD_SETNAME_NP(3) |
pthread_setname_np, pthread_getname_np - スレッド名の設定/取得を行う
#define _GNU_SOURCE /* feature_test_macros(7) 参照 */ #include <pthread.h> int pthread_setname_np(pthread_t thread, const char *name); int pthread_getname_np(pthread_t thread, char *name, size_t len);
-pthread を付けてコンパイルとリンクを行う。
デフォルトでは、 pthread_create() で作成されたすべてのスレッドはプログラム名を継承する。 pthread_setname_np() 関数を使うとスレッドに固有の名前を設定することができる。 スレッド固有の名前はマルチスレッドアプリケーションのデバッグに便利である。 スレッド名は意味のある C 言語の文字列である。 その長さは 16 文字に限定されており、 終端のヌルバイト ('\0') も 16 文字に含まれる。 thread 引き数で名前を変更するスレッドを指定する。 name には新しい名前を指定する。
pthread_getname_np() 関数を使うと、 スレッド名を取得することができる。 thread 引き数は名前を取得するスレッドを指定する。 バッファー name はスレッド名を返すのに使用される。 len には name の大きさをバイトで指定する。 name で指定されたバッファーの大きさは最低でも 16 文字とすべきである。 出力バッファーに返されたスレッド名はヌル終端される。
成功すると、これらの関数は 0 を返す。 エラーの場合、0 以外のエラー番号を返す。
pthread_setname_np() は以下のエラーで失敗する場合がある。
pthread_getname_np() は以下のエラーで失敗する場合がある。
/proc/self/task/[tid]/comm のオープンに失敗した場合、 これらの関数は open(2) で説明されているエラーのいずれかで失敗する。
これらの関数は glibc バージョン 2.12 で初めて登場した。
これらの関数は非標準の GNU による拡張である。
pthread_setname_np() は内部で /proc ファイルシステムのスレッド固有の comm ファイル (/proc/self/task/[tid]/comm) に書き込みを行う。 pthread_getname_np() はこのファイルから読み出しを行う。
以下のプログラムは、 pthread_setname_np() と pthread_getname_np() の使用例を示している。
以下のシェルセッションは、このプログラムの実行例である。
$ ./a.out Created a thread. Default name is: a.out The thread name after setting it is THREADFOO. ^Z # Suspend the program [1]+ Stopped ./a.out $ ps H -C a.out -o 'pid tid cmd comm'
PID TID CMD COMMAND
5990 5990 ./a.out a.out
5990 5991 ./a.out THREADFOO $ cat /proc/5990/task/5990/comm a.out $ cat /proc/5990/task/5991/comm THREADFOO
#define _GNU_SOURCE #include <pthread.h> #include <stdio.h> #include <string.h> #include <unistd.h> #include <errno.h> #include <stdlib.h> #define NAMELEN 16 #define errExitEN(en, msg) \
do { errno = en; perror(msg); exit(EXIT_FAILURE); \
} while (0) static void * threadfunc(void *parm) {
sleep(5); // allow main program to set the thread name
return NULL; } int main(int argc, char **argv) {
pthread_t thread;
int rc;
char thread_name[NAMELEN];
rc = pthread_create(&thread, NULL, threadfunc, NULL);
if (rc != 0)
errExitEN(rc, "pthread_create");
rc = pthread_getname_np(thread, thread_name, NAMELEN);
if (rc != 0)
errExitEN(rc, "pthread_getname_np");
printf("Created a thread. Default name is: %s\n", thread_name);
rc = pthread_setname_np(thread, (argc > 1) ? argv[1] : "THREADFOO");
if (rc != 0)
errExitEN(rc, "pthread_setname_np");
sleep(2);
rc = pthread_getname_np(thread, thread_name,
(argc > 2) ? atoi(argv[1]) : NAMELEN);
if (rc != 0)
errExitEN(rc, "pthread_getname_np");
printf("The thread name after setting it is %s.\n", thread_name);
rc = pthread_join(thread, NULL);
if (rc != 0)
errExitEN(rc, "pthread_join");
printf("Done\n");
exit(EXIT_SUCCESS); }
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2014-05-28 | Linux |