REMAP_FILE_PAGES(2) | Linux Programmer's Manual | REMAP_FILE_PAGES(2) |
remap_file_pages - 非線形ファイルマッピングを作成する。
#define _GNU_SOURCE /* feature_test_macros(7) 参照 */ #include <sys/mman.h> int remap_file_pages(void *addr, size_t size, int prot, size_t pgoff, int flags);
注意: このシステムコールは (Linux 3.16 以降で) 非推奨となっており、 やがてより低速なカーネル内でのエミュレーションに置き換えられる予定である。 このシステムコールを使用しているアプリケーションは少ないが、こうしたアプリケーションは代替手段への移行を検討すべきである。
remap_file_pages() システムコールは非線形なマッピング、 つまりファイルのページがメモリー上で連続しない順番でマップされる マッピングを作成するために使われる。 remap_file_pages() を使う方が mmap(2) を繰り返して使うより優れている点は、 前者の方法ではカーネルが VMA (Virtual Memory Area, 仮想メモリー領域) データ構造体を追加で作成する必要がないことである。
非線形マッピングを作成するためには、 以下のようなステップを実行する:
pgoff と size 引き数は、マッピング内で再配置されるファイルの領域を指定する。 pgoff はファイルオフセットであり、単位はシステムのページサイズである。 size は領域の長さであり、単位はバイトである。
addr 引き数は 2 つの目的で使われる。 第 1 の目的は、この引き数によって再編成したいページの マッピングを識別することである。 よって addr は mmap(2) の呼び出しで過去にマップされた領域内のアドレスでなければならない。 第 2 の目的は、 pgoff と size で識別されるファイルページが置かれる予定のアドレスを、 addr によって指定することである。
addr と size に指定する値は、システムのページサイズの倍数とすべきである。 それ以外の場合、カーネルは「両方」の値を 最も近いページサイズの倍数へ「切り下げる」。
prot 引き数は 0 に指定されなければならない。
flags 引き数は mmap(2) のものと同じ意味であるが、 MAP_NONBLOCK 以外の全てのフラグは無視される。
成功した場合、 remap_file_pages() は 0 を返す。 エラーの場合、-1 が返され、 errno が適切に設定される。
remap_file_pages() システムコールは Linux 2.5.46 で登場した。 glibc でのサポートは glibc バージョン 2.3.3 で追加された。
remap_file_pages() システムコールは Linux 固有のものである。
Linux 2.6.23 以降、 remap_file_pages() は tmpfs, hugetlbfs, ramfs などのインメモリーファイルシステム上にのみ非線形マッピングを作成する。 裏にデータストアを持つファイルシステム上では、 remap_file_pages() は、 ファイルのどの部分がどのアドレスにマッピングされているかの調整が、 mmap(2) を使った場合ほど効率的ではない。
getpagesize(2), mmap(2), mmap2(2), mprotect(2), mremap(2), msync(2)
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2014-05-28 | Linux |