SIGPAUSE(3) | Linux Programmer's Manual | SIGPAUSE(3) |
sigpause - ブロックされたシグナルをアトミックに解放して割り込みを待つ
#include <signal.h> int sigpause(int sigmask); /* BSD (ただし「備考」を参照) */ int sigpause(int sig); /* System V / UNIX 95 */
この関数を使わないこと。 代わりに sigsuspend(2) を使うこと。
関数 sigpause() はシグナルを待つように設計されている。 この関数はプロセスのシグナルマスク (ブロックされたシグナルのセット) を変更し、 シグナルが到着するのを待つ。 シグナルが到着すると、シグナルマスクは元に戻される。
sigpause() が返った場合、この関数はシグナルによって割り込まれている。 返り値は -1 で、 errno は EINTR に設定される。
sigpause() 関数はスレッドセーフである。
System V 版の sigpause() は POSIX.1-2001 で標準化されている。
この関数の古典的な BSD 版は 4.2BSD で登場した。 この関数はプロセスのシグナルマスクを sigmask に設定する。 UNIX 95 では BSD 版と互換性のない System V 版のこの関数が標準化された。 UNIX 95 版は、指定されたシグナル sig をプロセスのシグナルマスクから削除するだけである。 同じ名前で互換性のない 2 つの関数があるという不幸な事態は、 sigsuspend(2) 関数によって解消された。 この関数は (int の代わりに) sigset_t * 引き数をとる。
Linux では、このルーチンは Sparc (sparc64) アーキテクチャーでのみ システムコールとなっている。
機能検査マクロ _BSD_SOURCE が定義され、 _POSIX_SOURCE, _POSIX_C_SOURCE, _XOPEN_SOURCE, _GNU_SOURCE, _SVID_SOURCE のいずれも定義されていない場合、 glibc は BSD 版を使う。 それ以外の場合には、System V 版を使用する (宣言を得るためには _XOPEN_SOURCE が定義されていなければならない)。 glibc 2.19 以降では、 <signal.h> では System V 版だけが公開される。 BSD 版の sigpause() を使用していたアプリケーションは sigsuspend(2) を使用するように修正すべきである。
kill(2), sigaction(2), sigprocmask(2), sigsuspend(2), sigblock(3), sigvec(3), feature_test_macros(7)
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部である。 プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2014-08-19 | Linux |