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zic - タイムゾーンコンパイラ
zic [ -v ] [ -d directory ] [ -l localtime ] [ -p posixrules ] [ -L leapsecondfilename ] [ -s ] [ -y command ] [ filename ... ]
zic はコマンドラインで指定されたファイル (複数指定可) からテキストを読み、 時刻変換情報ファイルを生成する。ファイル名も読み込みテキストで指定しておく。 filename が - の場合は、標準入力から読み込む。
以下のオプションを指定できる:
Link timezone localtime
Link timezone posixrules
入力行はフィールドからなる。 フィールド間は、連続した任意の個数の空白文字によって区切られる。 行頭・行末の空白文字は無視される。 クォートされていないシャープ文字 (#) が入力行に現れた場合は、 そこから行末まではコメントとして扱われる。 空白文字やシャープ文字をダブルクォート (") で囲めば、 フィールドの一部として用いることができる。 (コメント除去処理を行った後のものを含めて) 空行は無視される。 空行以外の行は、 3 種類あるタイプの行のいずれかであるとみなされる。 3 つのタイプとは、ルール行 (rule line)、ゾーン行 (zone line)、 リンク行 (link line) である。
ルール行の書式は以下のようなものである。
Rule NAME FROM TO TYPE IN ON AT SAVE LETTER/S 例: Rule US 1967 1973 - Apr lastSun 2:00 1:00 Dルール行を構成するフィールドは以下の通り:
5 その月の第 5 日 lastSun その月の最後の日曜日 lastMon その月の最後の月曜日 Sun>=8 第 8 日以降の最初の日曜日 Sun<=25 第 25 日以前の最後の日曜日
曜日の名前は短縮できる。全部綴っても良い。 ON フィールドの内部にはスペースを入れてはいけないことに注意。
2 時間での表記 2:00 時間と分での表記 15:00 24 時間形式の時間 (正午以降) 1:28:14 時間・分・秒での表記 - 0 と同じ
ここで 0 時はその日のはじまりであり、 24 時はその日の終わりである。 これらの書式のあとには、以下の文字のいずれかを指定することができる。 w 与えられた時刻がローカルな "壁時計 (wall clock)" 時刻である; s 与えられた時刻がローカルな "標準 (standard)" 時刻である; u (または g または z) 与えられた時刻が標準時 (universal time) である。 これらの表意文字がいずれも指定されなかった場合は、 壁時計時刻が仮定される。
ゾーン行の書式は以下のようなものである。
Zone NAME UTCOFF RULES/SAVE FORMAT [UNTIL] 例: Zone Australia/Adelaide 9:30 Aus CST 1971 Oct 31 2:00ゾーン行を構成するフィールドは以下の通り:
リンク行の書式は以下のようなものである。
Link LINK-FROM LINK-TO 例: Link Europe/Istanbul Asia/IstanbulLINK-FROM フィールドはゾーン行の NAME フィールドが記述される。 LINK-TO フィールドはそのゾーンの別名である。
Except for continuation lines, lines may appear in any order in the input.
ファイル中で閏秒を記述する行は以下のような書式を持つ。
Leap YEAR MONTH DAY HH:MM:SS CORR R/S 例: Leap 1974 Dec 31 23:59:60 + SYEAR, MONTH, DAY, HH:MM:SS は閏秒の生じた瞬間を示す。 CORR フィールドには、秒が挿入された場合 "+" を、秒がスキップされた場合 "-" を指定する。 R/S フィールドには、他のフィールドが記述している閏秒の時刻が UTC ならば "Stationary" (あるいはその短縮形) を、ローカルな壁時計時刻なら "Rolling" (あるいはその短縮形) を指定する。
/usr/local/etc/zoneinfo 生成されたファイル用の標準ディレクトリ
二つ以上のローカルタイムを持っている地域では、 ローカルな標準時を 最も早い方の時刻変換ルールの AT フィールドに用いる必要があるだろう。さもないと コンパイルされたファイルに記録された最も早い変換時刻が 正しいことが保証されない。
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2010-02-25 |