名称
wnnenvrc かな漢字変換環境初期化ファイル
形式
/usr/local/lib/wnn/ja_JP/wnnenvrc (デフォルト)
機能
- wnnenvrc
は、かな漢字変換の標準インタフェースを使用する時の環境を設定す
るものである。 uum
の初期化ファイル uumrc
から間接的にして指定される。
エントリが重複した場合、setdic
(辞書ファイルの指定)以外は上書きされる。
setdic
は合わせて20個まで設定できる。
´;'
で始まる行はコメントになる。
このファイルで設定できるものは、以下の通り。
- include
<wnnenvrcファイル名>
- 他のwnnenvrcファイルを読み込む。
デフォルトの wnnenvrc
ファイルに個人の設定を付け加える場合な
どに使用する。
- setdic
<辞書ファイル名>
<頻度ファイル名>
-
<辞書プライオリティ>
<辞書リードオンリーか否か>
<頻度リードオンリーか否か>
<辞書ファイルのパスワードの入っているファイル名>
<頻度ファイルのパスワードの入っているファイル名>
<仮名漢字変換/漢字仮名変換>
頻度ファイル名には、指定した辞書の頻度ファイル名を指定する。
"-"
を指定すると辞書ファイル内の頻度を使う。
辞書プライオリティはその辞書の優先度で、10進数で指定する。
リードオンリーの時には
1、そうでない時には
0 を指定する。
リードオンリーを指定した場合、頻度ファイルの更新を行わない。
ファイルにパスワードのある場合、ファイル名を指定する。
仮名漢字変換の場合は
0
を、漢字仮名変換の場合は
1 を指定する。
引数の数が少ないとき、第2引数以降はデフォルトの値が取られる。
デフォルトの値は、-
5 0 0 - - 0 である。
- setfuzokugo
<付属語ファイル名>
- 付属語ファイル名を指定する。
- setparam
<数字0> <数字1>
<数字2> <数字3>
<数字4>
-
<数字5> <数字6>
<数字7> <数字8>
<数字9> <数字10>
<数字11> <数字12>
<数字13> <数字14>
<数字15>
10個の変換パラメータ、および、疑似品詞の頻度を整数で指定する。
<数字0> :
N(大)文節解析のN
<数字1> :
大文節中の小文節の最大数
<数字2> :
自立語の頻度に対する係数
<数字3> :
小文節長に対する係数
<数字4> :
自立語長に対する係数
<数字5> :
今使ったよビットに対する係数
<数字6> :
辞書に対する係数
<数字7> :
小文節の評価値に対する係数
<数字8> :
大文節長に対する係数
<数字9> :
小文節数に対する係数
<数字10> :
疑似品詞「数字」の頻度
<数字11> :
疑似品詞「カナ」の頻度
<数字12> :
疑似品詞「英数」の頻度
<数字13> :
疑似品詞「記号」の頻度
<数字14> :
疑似品詞「閉括弧」の頻度
<数字15> :
疑似品詞「付属語」の頻度
<数字16> :
疑似品詞「開括弧」の頻度
デフォルトは、2 5 10 3 50 1 128 5
1 50 10 。
- confirm
- それ以降の setdic
で指定された辞書が存在しない場合、新しく作るか
否かの確認を行なう。
- confirm1
- それ以降の setdic
で指定された辞書が存在しない場合、新しく作るか
否かの確認を1度だけ行い、それ以降はその値に従う。
- create_without_confirm
- それ以降の setdic
で指定された辞書が存在しない場合、無条件に作る。
- no_create
- それ以降の setdic
で指定された辞書が存在しない場合、作らない。
include の引数の先頭に
~、 ~username, @HOME, @LIBDIR の記法
使用できる。
~ 環境変数 HOME の値。
~username /etc/passwd
に登録されているログネーム
username
のホームディレクトリ名。
@HOME 環境変数 HOME の値。
@LIBDIR デフォルトの wnn
環境ファイルのディレクトリパス
名(/usr/local/lib/wnn)。
setdic, setjishopath, sethindopath
の引数内では、最初の
@USR を uum のユーザ名(uum(1)
参照)に展開する。
設定例
setdic usr/@USR/ud - 8 0 0 - - 0
setdic pubdic/pd-kihon.dic usr/@USR/kihon.h 1 1 0 - - 0
setdic pubdic/pd-tankan.dic usr/@USR/tankan.h 1 1 0 - - 0
注意事項
辞書、 頻度のファイルは、 uum が接続する jserver が起動しているマシン上の
ファイル名を指定する。指定したユーザ辞書、頻度のファイルが存在しない場合、
jserver 起動マシン上に作成される。
詳しくは、sys_dic(5), usr_dic(5), jserver(1) を参照すること。