lxc-start -
コンテナ内でのアプリケーションの実行
lxc-start
{-n name} [-f config_file] [-c console_device] [-L
console_logfile] [-d] [-F] [-p pid_file] [-s KEY=VAL] [-C]
[--share-[net|ipc|uts] name|pid] [command]
説明
lxc-start は command
で指定されたコマンドを、name
で指定されたコンテナ内で実行します。
このコマンドは、lxc-create
コマンドもしくは設定ファイルのパラメータであらかじめ定義された設定に従ってコンテナをセットアップします。
もし設定が定義されていない場合は、デフォルトの隔離状態を使用します。
もし command
が指定されない場合は、lxc-start
はシステムコンテナを実行するためのコマンドとして、lxc.init.cmd
で設定されたコマンドを使用します。
もし lxc.init.cmd
が設定されていない場合は、デフォルトで
"/sbin/init"
を使用します。
オプション
- -d, --daemon
- コンテナをデーモンとして実行します。
コンテナはそれ以上の
tty
を持ちませんので、もしエラーが起きても何も表示されません。
エラーのチェックにはログファイルを使用することができます。(これがデフォルトのモードです)
- -F, --foreground
- コンテナをフォアグラウンドで実行します。このモードでは、コンテナコンソールは現在使用中の
tty
に割り当てられ、シグナルはコンテナに直接送られます。
- -p, --pidfile
pid_file
- プロセス ID
を含むファイルを作製します。
- -f, --rcfile
config_file
- コンテナの仮想化、隔離機能の設定のための設定ファイルを指定します。
(lxc-create 経由で)
前もってコンテナが作られた際の設定ファイルが既にあった場合でも、このオプションが指定された場合は、指定した設定ファイルが使用されます。
- -c, --console
console_device
- コンテナのコンソールに使用するデバイスを指定します。例えば
/dev/tty8
のように指定します。
このオプションが指定されない時は、-d
が指定されない限りは、現在のターミナルを使用します。
- -L, --console-log
console_logfile
- コンテナのコンソール出力のログを出力するファイルを指定します。
- -s, --define
KEY=VAL
- 設定変数 KEY
に対する設定値として
VAL を設定します。
この設定は、config_file
で既に設定されている値も上書きします。
- -C,
--close-all-fds
- 継承しているファイルディスクリプタが存在する場合、それをクローズします。
このオプションが指定されない場合、lxc-start
の実行は失敗して終了します。
注意: --daemon
オプションは、--close-all-fds
オプションを指定しなくても指定している場合と同様の動きをします。
- --share-net
name|pid
- 名前が name
である、もしくは PID
が pid
であるコンテナとネットワーク名前空間を共有します。
ネットワーク名前空間は引き続き元の所有者が管理します。
開始するコンテナのネットワーク設定は無視され、up/down
のスクリプトは実行されません。
- --share-ipc
name|pid
- 名前が name
である、もしくは PID
が pid
であるコンテナと IPC
名前空間を共有します。
- --share-uts
name|pid
- 名前が name
である、もしくは PID
が pid
であるコンテナと UTS
名前空間を共有します。
LXC
は開始するときににはホスト名を設定しませんが、コンテナ内の
OS
が何らかの方法でホスト名を設定するかもしれません。
共通オプション
ここで紹介するオプションは
lxc
コマンドの大部分で共通のものです。
- -?, -h, --help
- 通常より長い使い方のメッセージを表示します。
- --usage
- 使い方を表示します。
- -q, --quiet
- 出力を抑制します。
- -P,
--lxcpath=PATH
- デフォルトと別のコンテナパスを使用します。デフォルトは
/var/lib/lxc です。
- -o,
--logfile=FILE
- 追加のログを FILE
に出力します。デフォルトは出力しません。
- -l,
--logpriority=LEVEL
- ログの優先度を LEVEL
に設定します。デフォルトの優先度は
ERROR
です。以下の値を設定可能です:
FATAL, ALERT, CRIT, WARN, ERROR, NOTICE, INFO, DEBUG, TRACE。
このオプションは追加のログファイルへのイベントログの優先度の設定である事に注意してください。stderr
への ERROR
イベントのログには影響しません。
- -n,
--name=NAME
- NAME
という名前でコンテナを識別します。コンテナ識別子のフォーマットは英数字の文字列です。
- --rcfile=FILE
- コンテナの仮想化、隔離機能の設定のための設定ファイルを指定します。
(lxc-create 経由で)
前もってコンテナが作られた際の設定ファイルが既にあった場合でも、このオプションが指定された場合は、指定した設定ファイルが使用されます。
- --version
- バージョン番号を表示します。
lxc(7), lxc-create(1), lxc-copy(1),
lxc-destroy(1), lxc-start(1), lxc-stop(1),
lxc-execute(1), lxc-console(1), lxc-monitor(1),
lxc-wait(1), lxc-cgroup(1), lxc-ls(1),
lxc-info(1), lxc-freeze(1), lxc-unfreeze(1),
lxc-attach(1), lxc.conf(5)
作者
Daniel Lezcano <daniel.lezcano@free.fr>