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ceil, ceilf, ceill - 引数を下回らない最小の整数値
#include <math.h>
double ceil(double x); float ceilf(float x); long double ceill(long double x);
-lm でリンクする。
ceilf(), ceill():
これらの関数は x より小さくない最小の整数値を返す。
例えば、 ceil(0.5) は 1.0 であり、 ceil(-0.5) は 0.0 である。
これらの関数は x を下回らない整数値を返す。
x が整数、+0、-0、NaN、無限のいずれかの場合、 x そのものが返される。
エラーは発生しない。 POSIX.1-2001 にはオーバーフローでの範囲エラー (range error) の 記載がある。「注意」の節を参照のこと。
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース | 属性 | 値 |
ceil(), ceilf(), ceill() | Thread safety | MT-Safe |
C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.
double 版の関数は SVr4, 4.3BSD, C89 にも準拠している。
SUSv2 と POSIX.1-2001 にはオーバーフローに関する記述があり、 オーバーフローの場合には、 errno を ERANGE に設定するか、 FE_OVERFLOW 例外を発生することとされている。 実際のところ、どの現行のマシンでも結果がオーバーフローを起こすことはないので、 このエラー処理は意味がない。 (より正確に言うと、オーバーフローは指数部の最大値が 仮数部を表すビットの数より小さい場合にしか起こらない。 IEEE-754 規格の 32 ビットと 64 ビットの浮動小数では、 指数部の最大値はそれぞれ 128 と 1024 であり、 仮数部のビット数はそれぞれ 24 と 53 である。)
これらの関数が返す整数値は整数型 (int, long など) に格納するには大き過ぎるかもしれない。 オーバーフローが起こった場合の結果は分からないので、 オーバーフローを避けるため、アプリケーションでは整数型に代入する前に 返された値の範囲確認を実行すべきである。
floor(3), lrint(3), nearbyint(3), rint(3), round(3), trunc(3)
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2017-09-15 |